2026.5.18 知識
蛋白尿・血尿を指摘された時に腎臓内科で聞くこと
健診や内科受診で蛋白尿・血尿を指摘されると、「すぐ透析になるのか」「何科へ相談すればよいのか」と不安になる方がいます。蛋白尿や血尿は、腎臓の状態を知る入口になる所見です。慌てて結論を出すのではなく、検査結果の意味、再検査の必要性、生活習慣病との関係を腎臓内科で整理していきましょう。
この記事で整理すること
- 蛋白尿・血尿が何を示す可能性があるか
- 腎臓内科で確認したい検査と経過の見方
- 早めに相談したい症状や生活習慣病との関係
- 当院で相談できる腎臓内科・一般内科の範囲
蛋白尿・血尿は腎臓からのサインです
一度の結果だけで病名を決めず、経過と検査を合わせて見ます
蛋白尿は尿の中に蛋白が出ている状態、血尿は尿の中に赤血球など血液成分が混じる状態です。運動、発熱、脱水、月経など一時的な要因で出ることもありますが、腎臓や尿路の病気が隠れていることもあります。大切なのは「一度出たからすぐ重い病気」と決めつけないことと、「何も症状がないから気にしなくてよい」と見過ごさないことです。
日本腎臓学会の一般向け資料でも、蛋白尿・血尿は検尿で判断される腎臓病の手がかりとして説明されています。健診結果を受け取ったら、数値や判定だけでなく、過去の結果から変化しているか、血圧や糖尿病などの背景があるかも確認しましょう。
| 確認したい項目 | 腎臓内科での見方 |
|---|---|
| 尿検査 | 蛋白、潜血、尿沈渣、尿蛋白量などを必要に応じて確認します |
| 血液検査 | クレアチニン、eGFR、電解質、貧血など腎機能に関わる項目を見ます |
| 血圧・生活習慣病 | 高血圧、糖尿病、脂質異常症など腎臓へ影響する病気を整理します |
| 過去の結果 | 今回だけなのか、以前から続いているのかを確認します |
腎臓内科で確認したいこと
「再検査が必要か」「どのくらいの間隔で見るか」を聞いておく
腎臓内科では、尿検査と血液検査を組み合わせ、腎機能の状態や変化を見ます。蛋白尿や血尿が続く場合、どの程度の頻度で再検査するか、生活で気をつけることは何か、薬の調整が必要かを確認していきます。
受診時に持っていくと役立つもの
- 健診結果、尿検査結果、血液検査結果
- 現在飲んでいる薬やサプリメントの情報
- 家庭血圧の記録、体重変化、むくみの有無
- 糖尿病や高血圧など、治療中の病気の情報
当院の腎臓内科では、蛋白尿や血尿の評価から、慢性腎臓病(CKD)や末期腎不全まで幅広く対応しています。透析導入前の相談も可能ですが、相談したからといってすぐ透析の話になるわけではありません。腎機能の変化を早めに把握し、今できる管理を整理することが目的です。
早めに相談したい症状と当院でできること
尿の異常に症状が重なる時は、早めの受診が安心です
血尿が目で見て分かる、尿が極端に少ない、むくみが強い、息苦しさがある、強い腰背部痛や発熱を伴う場合は、すぐに医療機関を受診してください。症状が軽くても、蛋白尿や血尿が繰り返し指摘される場合は、早めに相談して経過を見ることが大切です。
東京ネクスト南砂内科・透析クリニック 院長岩藤 和広Kazuhiro Iwadoh
| 専門性 | 日本透析医学会 透析専門医 / 日本移植学会 移植認定医 |
|---|---|
| 相談できること | 腎機能低下、保存期CKD、透析導入前の不安、一般内科的な体調不良 |
当院では、腎臓内科と一般内科の両面から、尿異常や腎機能低下の相談を受けています。内科外来は月水金 9:30-13:00 / 15:00-18:00、土 9:30-13:00(AMのみ)です。火曜・木曜・日曜は内科外来休診で、受付は終了時間の30分前までです。受診の際は電話でご相談ください。
腎臓内科での相談は、検査値を見て終わりではありません。たとえば血圧が高い状態が続いている、糖尿病の治療中である、鎮痛薬を使う機会が多い、むくみや息切れがあるなど、日常の情報が腎臓の評価に関わることがあります。受診時には「健診で言われたこと」だけでなく、生活の中で気になっている変化も一緒に伝えてください。
蛋白尿や血尿を指摘された時に、自己判断で極端な食事制限を始める必要はありません。塩分やたんぱく質、水分の考え方は、腎機能、血圧、糖尿病の有無、薬の内容によって異なります。検査結果を確認する前に制限を強めると、かえって体調を崩すこともあるため、主治医や当院医師と相談しながら進めることが大切です。
保存期CKDでは、透析導入を避けることだけが目的ではなく、腎機能の変化を早く見つけ、生活や薬の調整を続けることが重要です。通院のたびに「前回から何が変わったか」を確認できると、必要なタイミングで専門的な説明を受けやすくなります。不安が強い方ほど、早めに相談して見通しを持つことが安心につながります。
受診のタイミングに迷う場合は、健診結果の判定名だけでなく、尿蛋白が何回続いているか、血尿が目で見えるものか、eGFRが以前より下がっているかを確認してください。数字の意味が分からない段階でも構いません。結果用紙を持参して相談することで、次に見るべき検査や通院間隔を整理できます。
腎臓の相談では、検査値だけでなく生活全体を見ます。睡眠、食事、運動、服薬、血圧測定の習慣を確認することで、次に取り組むことが具体的になります。
不安な時の相談先
蛋白尿・血尿は、腎臓の状態を早めに確認するきっかけになります。検査結果を一人で抱え込まず、主治医や当院医師へご相談ください。必要に応じて再検査や生活習慣病の管理を一緒に整理します。
よくある質問
蛋白尿や血尿があると、すぐ透析になりますか?
すぐ透析になるとは限りません。尿検査、血液検査、血圧、既往歴などを合わせて腎機能の状態を確認します。
症状がなくても受診した方がよいですか?
繰り返し指摘されている場合や、血圧・糖尿病などがある場合は相談をおすすめします。症状がなくても腎機能の変化が進むことがあります。
健診結果だけ持って行ってもよいですか?
はい。過去の結果や服薬情報もあると、経過を確認しやすくなります。
腎臓内科と一般内科のどちらに相談すればよいですか?
迷う場合はまずお電話でご相談ください。尿異常や腎機能低下が気になる場合は腎臓内科での確認が役立ちます。
生活で気をつけることはありますか?
食事、血圧、体重、薬の使い方は状態により異なります。自己判断で制限を強めず、検査結果に基づいて主治医と相談してください。
血尿が目で見て分かる時はどうすればよいですか?
強い痛み、発熱、尿が出にくい、体調不良を伴う場合は、すぐに医療機関を受診してください。
※本記事は、当院でよくいただくご相談をもとに透析の基本を整理したものです。実際の治療内容や通院条件は、主治医や当院医師とご相談ください。
